海の命

 今回は、会員の職場の同僚やインターネットからの申込みの方々の計5名のゲストを迎え、海の命の演習を行いました。この演習には、物語の本質を教師がしっかりと理解し、授業に生かしていくという目的があります。今回の参加者にはこれまで海の命を実践したことのある方が多くいましたが、また新たな気付きや読みが深まったという感想が多くありました。


・軸の洞察

 物語を読んだら、文章の言いたいことは何かを考えます。今回は、海と共に生きるや海の命を守り続けたいなどの考えが挙がりました。

 本来、一人で読み解く力をつける学習理論ですが、今回初めて参加した方が多くいたので、一部の方々は比較的意見の多かった海の命を守り続けたいという太一視点の軸で読むことにしました。

・分析、統一

 それぞれの軸で軸に関係する文(要点)を挙げました。その要点の価値を軸との関係の強さで振り分けながら、各々で意味構造図をかきました。

意味構造図には、基本の型はありますが、絶対にそうじゃなければならないというものはありません。今回は、初めて参加した方もとりあえず書いてみることにしました。


 書き方はそれぞれですが、一人一人が叙述や要点同士の関係、表現方法の工夫などを根拠として、自分の意味構造図について説明しました。

 これからもっと深め合いたいところでしたが、予定の時間を過ぎてしまいました。最後に今回の演習を通した感想を伝え合いました。

・演習を通して、この物語の本質について考えを深めることができた。教師が教材について100知っておくことで、授業で子供たちの読みの深さの程度を知ることができる。

・お互いの読みを伝え合うことがとても楽しかった。子供たちとも今日のような授業をしたい。

・以前も海の命の演習をしたことがあるが、今日はまた違う観点をもって読むことができた。自分の環境の変化などで、読み方が変わって面白かった。

・共生という洞察をしていた方がいたが、あれは鋭かったのかもしれない。文章に出会ったら、始めから本質を見ようとする姿勢が大切である。

・みんなの読みを聞けて大変学びになったが、子供たちとやるには難しいと感じた。



 構造学習の学習方法で授業するのは難しいと意見ですが、今回は思考トレーニングについてお伝えできなかったので、そう思われたと思います。

構造学習では、子供の洞察力や分析・統一力の育成や、ものの見方を育むために、短文を用いた思考トレーニングを行っています。

そちらについても、今後お伝えしていきます!